だって、本当にどうしてかなって思ったんだもん。
Question Mark
「ねぇ、キミってどうしてそんなに優しいの?」
「・・・・へ?」
共同居住区に据え置かれているベッドに陣取り、ユウナを相手にスフィアブレイクの練習に勤しんでいる自分へ唐突に投げかけられた質問に、ティーダは手にしたコインをぽろりと床に落とした。
「何ッスか?それ・・・」
「う〜ん。・・・なんとなく、かな?キミに怒られることってないなあと思って」
首をかしげて不思議そうに言うユウナに、ティーダは思わず吹き出してしまった。
「なっ何で笑うのー?!」
「だって!怒って欲しいッスか?!」
「え!そんなこと、ないけど・・・!」
両手をぶんぶん振って訂正する彼女が更におかしくて、ティーダは尚も笑い続ける。
特別、優しくしようと心がけているわけではない。
自然に、当たり前のことのように接しているだけなのだ。
愛しい人に素直に向き合っている結果が今の質問に繋がったのかと思うと、おかしいことこの上ない。
「あは・・・はっ・・・ユウナ・・・っかわい・・・くくく・・・・!」
「もう!真剣に聞いてるのに!!」
必死に笑いの虫と戦っているらしい恋人に、ユウナは抗議の声をあげる。
「だっ・・・だってさ!オレだって『何で優しいの?』とか聞かれてもっ・・・くく、わかんないッスよ!!あははははは!!」
ベッドに寝転がり笑いすぎで痛む腹を抱えながら涙目でそう言うティーダの横に腰掛けて、ユウナは赤くなった頬を少しだけ膨らませた。
ティーダは恋人の拗ねた顔を愛しげに見つめながらも『彼女を怒る自分』を想像してみたが、まったくイメージとして浮かび上がってこないのだから答えようがない。
「ユウナ、ユウナ?」
拗ねる恋人の服の裾をちょいちょいと引っ張って、愛しいその名前を呼ぶ。
「・・・なあに?」
肩越しに覗いたオッドアイにティーダは優しく微笑むと、寝ている自分の方へ顔を近づけるように手招きしてみせる。
おずおずとこちらにやって来たユウナの耳元に唇を寄せると、ティーダはいつもよりも少しだけ低い声で小さく囁いた。
「愛してるよ」
「・・・・・・・・っ!」
全身をピンク色に染めたユウナに素早く口づけをし、『それが答えじゃ駄目ッスか?』と言いながら愛しい少女の膝枕へと頭を乗せた。
「・・・もうっ!・・・ズルイ!」
熱くなった頬を両手で覆ったユウナが眼下の恋人へ可愛らしい文句を言うと、彼女の愛してやまない青の瞳はさらに嬉しそうに輝いた。
「ケンカ、してみる?」
「・・・しない!」
愉快そうに出された提案を即座に却下したユウナは、いまだ笑い続けている恋人の鼻をつまみ上げ 幸せそうに笑ったのだった。
fin
ティーダって、なんかユウナにうへぇ〜ってなるくらい優しいんで(私の中で)
ちょっと素朴な疑問ってことで。(笑)
いつまでもイチャイチャと。これ必須。(爆笑)